岡崎高校 慶應大学総合政策学部合格
目次
受験環境
小学校・中学校は公立の学校に通っていましたが、成績は常にトップクラスでした。高校も地元で一番レベルの高い学校に進学しました。僕の通っていた高校は、全国でも東大への進学率が上位の高校です。そんな中で部活に明け暮れていた僕は、当然ながら落ちこぼれていき、クラスで最下位を争うようになっていきました。現役時代は周りに流されて名古屋大学を受験しましたが、そんな状況だったこともあり最初から浪人は覚悟していました。
浪人が決定し、どこの予備校に通うかを検討する際に、高校時代の先輩に「偏差値40を70に上げる 大学受験英語の戦略と勉強法(エール出版)」をもらいました。この本には、よくある受験本にありがちな精神論などは一切書かれておらず、本当の意味で勉強に必要なものだけが、シンプルに書かれていました。
偏差値を大幅に上げたい、志望校に合格したい、そのために無駄なく勉強したい、という気持ちから、本を書かれた南野先生が総合監修をされている、神戸講師会に学習相談をしました。(学習相談は誰でも受け付けているそうです。)どの予備校に行くのがいいか、も質問しました。当初の僕に、予備校に行かない、という選択肢がなかったからです。というのも、もともとは浪人=大手予備校、というイメージがあり、大手の予備校に行っていないとまずいかな・・・という不安がありました。しかし、高校時代にダラダラと勉強していたことを考えると、大手の予備校では現役時代と同様、ダラダラと勉強してしまうかもしれない、という心配もありました。
僕は、志望校に向けて妥協したくないと思うなら、塾・予備校選びは慎重にすべきだと思います。僕はこの本を読み、勉強するのは自分なんだ、ということに気付きました。予備校にも利点はありますが、とにかく無駄なく勉強していきたい、という気持ちが大きかったので、自分のペースで勉強できる、神戸講師会名古屋校に入会することに決めました。僕はたまたま神戸講師会に通いましたが、ただ勉強だけを教えてもらったのではなく、受験勉強とはどうすることが重要なのか、を教えていただけた、と思っています。そして、この本は英語だけでなく、すべての科目に応用していくことができます。僕も世界史は自分で勉強をしていきました。無駄な遠回りをしたくない、志望校へ最短で進んでいきたい。そう思われるなら、ぜひ一度読んでみることをおすすめします。
◇受験校決定
浪人決定時、現状の成績で国公立大を志望するのは一浪でもかなり厳しいということは分かっていたので、私大文系のトップ、つまり早稲田大、慶應大を志望校にしようと決めました。早稲田大ではなく慶應大を志望することにしたのは、古文をやりたくなかったからです。
◇受験勉強のスタート
現役時代は半ばあきらめ状態で、ダラダラと勉強をしていました。浪人することになったものの、その癖はなかなか抜けませんでした。神戸講師会に通い始めてから、つまり4月中旬からが受験勉強の始まりだったと思います。しかしそれでも最初はなかなか勉強が手につきませんでした。志望校だけは高く、受験勉強はそれに見合っていなかったと今振り返ると思います。ですが講師会の先生はいつも、「焦らなくていいよ。最初は徐々にやっていくから。自然と勉強できるようになっていくから。」と声をかけてくださっていました。そのおかげで、当時の僕は焦ることなく、勉強はできる時にできるだけやる、というスタンスでやっていくことができました。勉強しなければならないというプレッシャーを感じずに勉強に取り組めていたんだと思います。最初から必死に勉強に取り組んでいたわけではありませんでした。ですが、徐々に「分かる」とか「できている」といった実感を抱くようになり、気付いた時には1日勉強していても苦でなくなっていました。モチベーションが知らず知らずのうちにアップしていたんだと思います。1年間という長い受験生活において、モチベーションの管理はとても重要だと思います。
僕は私大文系の受験科目である、英語、国語、世界史のどれも苦手だったのですが、(というか全科目苦手でした。)最初はまず英語のみ、しかも文法のみをやることにしました。これは講師会の先生に、「まずは1科目に絞る。それは科目を絞った方が志望校に向けて最短だから。」「まずは文法のみ、特に長文読解において重要な単元のみをやっていく。それが英語の偏差値を上げるのに最短だから。」と言われたからです。これについては僕もとても驚いたのできちんと説明すると・・・
・科目を絞った方が正しい勉強の仕方が身に付きやすく成績を上げやすい
・1つの科目の成績が上がることで自信がつき、正しい勉強方法がつかめているため他科目の成績も上げやすくなる
・同様に、1つの単元だけでも完璧にすることで自信をつけていく
というのが理由だそうです。(これは入会した時に渡された「神戸講師会の勉強の流れ」という紙に書かれていました。)南野先生の本にも、配点の高い、受験で最も重要な英語をまず上げるように、と書かれています。現役時代に国公立大を目指しており、最低でも1日に3科目は勉強するように、と言われていたので最初は戸惑いました。しかし、前にも書いたように受験勉強開始時、勉強時間の短かった僕は当然1科目しか勉強していませんでした。それでも英語・世界史共に偏差値が1年間で20以上上がりました。
◇合格を決めた私の勉強法
科目別勉強のコツ
<英語>
文法→単語・長文の流れで勉強を進めていくのが合格に向けて最短だと思います。
文法の使用テキストは、高校リード問題集ⅠとAです。文法の学習時には、「とにかく1つずつの文法事項を完璧に」、「人に教えられるレベルまで」を講師会の先生に繰り返し言われていました。そしてそれを意識していたら、まだ文法を学習しているタイミングだったにも関わらず、以前よりも模試で長文が読めるようになっていきました。長文読解の際に、文法や文構造をしっかりと意識することができるようになったからだと思います。現役時代はとにかく長文の問題数をこなすことばかりしていましたが、浪人時代は何日もかけて1つの長文を完璧にしていくようにしました。1日目に問題を解く、1文ずつ文構造、文法を考え和訳と照らし合わせる。2日目からは何度もその英文を音読しました。そして音読すると同時に和訳が思い浮かぶようになるまで、とにかく繰り返しました。
単語帳・熟語帳は、神戸講師会の先生から、「複数の単語帳に取り組むよりも1冊でいいから完璧に仕上げるように。」と言われていました。また、単語に関しては、1つの単語にいくつもの意味が書かれていることが多いですが、1単語につき1つの意味を覚えるのが最も良いでしょう。1つの意味でいいからまず1冊を仕上げることで、テンションが上がり、やる気につながったと思います。
<世界史>
暗記事項が多いので、それらをどれだけ早く暗記できるかが重要だと思います。僕は重要事項を赤シートで隠せる問題集を繰り返し行いました。この1冊の問題集を10周は少なくとも繰り返しました。世界史はもともとかなり偏差値が低かったのですが、この繰り返しにより重要用語をしっかりと頭に入れたことで、足を引っ張らない程度になったと思います。
次に、一通り知識が頭に入ったら、標準レベルの問題集を用いて、定着した知識とそうでない知識を仕分けしました。定着していない知識はすべてノートにまとめていきました。志望校のレベルが高いからといってやみくもに高いレベルの問題集をやるよりも、自分の連ベルに合った問題集を取り組む方が、結果的に偏差値アップにつながったと思います。
<小論文>
小論文は勉強したらしただけ成績が上がる、という科目ではないので、深追いしないようにするべきだと思います。ただ、まったく勉強しなくてもなんとかなるほど甘くもないので、(当然ですが)勉強時間の配分が難しい科目でした。僕は予備校の小論文講座を受講し、基本的な小論文の書き方を学んだあとは、神戸講師会の先生に毎回添削してもらっていました。
<ノート・カードの作り方>
ノートは1問1答形式にしました。繰り返し見返しやすかったので、これはおすすめです。ノートは自分の知らなかった知識を集めることができる点に良さがあります。
◇受験に役立ったアイテム
電子辞書は必須だと思います。
◇効率的な勉強方法
疲れ切る前に休憩を入れるように心がけました。なので、自分としては疲れていないと思っても、1時間半に1回は休憩を入れるようにしました。疲れ切ってしまうと回復するのに時間がかかったからです。
◇参考書の上手な選び方
<英語>
文法
・高校リード問題集ⅠとA
・Nextstage(桐原書店)
長文
・大学入試英語長文ハイパートレーニングレベル1,2,3(桐原書店)
・集中マスター英語長文問題集レベル2,3(旺文社)
すべて講師会の先生がすすめてくださったものです。
◇試験本番・実況中継
本番は程よい緊張感の中の方がはかどると思うので、会場時刻には会場に着いていることをおすすめします。
◇後輩へのアドバイス
どの科目も、入試で必要な知識はそれほど多くありません。なので、いろいろな参考書を使うよりも、これ!と決めたものを1冊完璧に仕上げることで、本当の実力がついてくると思います。