慶應義塾大学薬学部合格
目次
受験環境
小4~毎日塾に通い、受験勉強を頑張ったその結果、県内トップの学校に進学。
中学校からは授業中ほとんど寝ているか、友達と話していて、授業はまったく聞いていなかった。そのため赤点を取ったり、補習を受けなければならなかった。部活に入っていたこともあり、平日授業後、土日は部活三昧。高校に進学し、校則がゆるくなったせいか余計にだらけていたが、赤点、補修の多さにさすがに危機感を感じるようになり、高1の秋から学校フォローのための塾に週1ペースで通い始める。高3の夏に部活を引退、そこから受験勉強を開始したが、基礎力がなく、かなり苦戦した。当然のように浪人が決定。浪人し、予備校に通うことにした。予備校では、授業をしっかり聞いて勉強していく、というよりも、自分で勉強を進めるための自習スペース確保のため、わからないところをすぐに聞けるように、との目的で通っていた。ただし、苦手科目だった英語のみ、自力で勉強するのは厳しいと思い、個別指導でみっちり教えてもらうことにした。
受験する大学・学部を決めるまで
もともとは農学部に進学し、バイオテクノロジーについて学びたいと考えていた。色々と大学について調べていくうちに、薬学部でも類似のことを学べると知り、また薬学部の方が大学卒業後の就職に強いと思い、薬学部を志望することにした。その中で慶応を志望したのは、
・学生数が少なく、教授との距離が近い
・有名企業への企業見学が可能
・設備が充実しており、キャンパスがきれいだったこと
・都会に大学があること
といった理由からでした。
受験勉強の上手なスタートの切り方
僕は高3の夏から受験勉強を始め浪人したため、やはり受験勉強は最低でも1年半から2年必要だと思う。もちろんそれより早くても大丈夫。特に僕が苦手だった英語は中学生からの積み重ねなので、一度不得意になってしまっていると、取り戻すのにかなり時間がかかります。僕の場合は、個別指導塾に通い、中学文法を完璧にするところから始めました。
合格するための受験計画のたて方
計画はどれだけたてても思い通りにいかないものなので、細かい計画はたてなかった。11月中旬からセンター試験直前期はセンター試験対策といったざっくりした目安を決め1年取り組みました。
4月~5月前半 基礎固めの時期
5月後半~7月前半 実践演習の時期
7月後半~8月前半 復習の時期
8月後半~9月 実践演習の時期
10月~11月前半 復習の時期
11月中旬~ センター試験対策
基礎固めの時期
教科書を繰り返し読み、基本的な知識を身に付けるようにした。また、予備校の授業を活用し、自分の弱点を知り、対策するようにした。
実践演習の時期
ひたすら問題を解く。間違えた問題にチェックをつけて何度も取り組むようにした。
復習の時期
新しい問題に手を出すのではなく、実践問題の時期に取り組み間違えていた問題のみを一通りやってみる。そこでスラスラ解けなかった問題を再度復習するようにした。特に10月以降は、入試を意識し、ただ答えを導くことができるかだけでなく、答案作成にも力を入れるようにした。答案作成に関しては、模試と予備校の先生を利用した(理系科目はすべて予備校の先生に添削をしてもらうようにした)。
合格を決めた勉強法
英語
中学からずっと嫌いな科目だった。そのため、自分でたてていたはずのざっくりとした年間スケジュールにまったく従わず、ほぼ勉強せずに、浪人生活半分を過ごしてしまっていた。8月半ばに入り偏差値は50くらい。さすがに焦りを感じたが、これまでの様子から考えて自分では絶対にできないと思い、個別指導で強制的にやることを決めた。自分にあった個別指導をしてくれる塾を探していた時に、神戸講師会を知った。HPを見て、偏差値を大幅に上げたい、と思い、入会を決意。入会当初はセンター試験英語がまったく読めず、かなり焦っていたが、講師会の先生は「とにかく土台となる中学文法からやっていくことが結局一番の近道だから」と度々言ってくれた。授業内容としては、まずは簡単な問題から、それこそ中学文法からみっちり指導していただいた。自分では気付かないうちに、徐々に問題レベルを上げていってくれており、自然とセンター試験レベルの長文が読めるようになっていった。自分では「どこが分かっていてどこが分かっていないかすら分からない」状態だったので、とてもありがたかった。また、毎回宿題を出してもらい、単語テストもしてもらった。 自分では合格に向けて何をしたらいいかわからなかったため、強制的にやれたのはよかったと思う。
化学
基礎固めの時期は、教科書1冊すべてを覚えてしまうくらい、何度も教科書を読んだ。実践演習の時期にはまず1冊を数回繰り返し、その後複数の問題集に取り組んでいた。最初の方は調子よく偏差値が上がっていったが、秋頃に偏差値が伸び悩むようになる。神戸講師会の先生に相談してみたら、知識の曖昧さが原因ではないか、と指摘された。そのためもう一度教科書に戻り、1つ1つの単語の意味、定義をしっかりと確認するようにした。その際「ひとに教えられるレベルまで」仕上げることを意識した。問題集を何冊も取り組むより1冊完璧にした方がいい、ということも同時に講師会の先生に 教えてもらい、以前取り組んでいた問題集1冊を「どこを聞かれても完璧に答えられるように」繰り返し取り組むようにした。1冊の問題集を完璧にしたことで、化学は有機、無機は暗記分野。理論分野であっても、解き方はパターン化されているので、演習を繰り返していくうちに自然と定着していく、と実感した。
数学
入試問題は、基本レベルの問題と難度の高い問題とが混ざって出題されていることが多い。合格点をとるためには、難しい問題が解けるようになる必要はなく、とにかく基本問題を確実に解けるようになることが重要だと思ったので、基本レベル、普通レベルの問題をやりこむようにした。ただ、微積の問題は途中計算でのミスをしがちなので、計算演習を繰り返すことで定着させた。数学は徐々に問題レベルを上げていくのがいいと思う。仕上げの答案作成の向上に時間がかかるので、年間スケジュールよりも若干早い段階で実践演習を終わらせられるといいと思う。化学同様、よく出題される問題の解法は覚えてしまうのは効果的だと思う。
どの科目にも共通することとして、問題に取り組む際、時間を計るのが僕にとってはよかった。現役時代の入試本番、模試では焦りからか計算ミス、ケアレスミスをよくしていたのだが、普段の勉強の時から時間を計り意識することで、緊張感をもって演習をすることができた、また、同じ問題に何度も取り組んでいたため、以前よりも短い時間で答えを導けるようになるとテンションが上がり、モチベーションアップに繋がった。暗記科目であっても、最初からノートにまとめるということはしなかった。何度か読んだり確認するなかで覚えていけていないものに限り、ノートを作成するようにした、
過去問の使い方
志望校の傾向によって、勉強の方針が変わってくるため(出やすい単元の把握、科目毎の配点を知ることで力を入れるべき科目を決める、など)、過去問は早めに目を通しておくことをおすすめする。過去問は直前期の演習のためにとっておきたい、という人もいるが、春頃に見た問題は直前期には忘れていることが多いので、そんなに心配する必要はないと思う。それに、直前期は過去問演習よりも、それまでの復習にどうしても時間が取られるため、過去問をとっておいて結局手がつけられなかった、ということにもなりかねない。
模試の成績について
模試の偏差値や判定は悪いと気になってしまいがちだが、僕はあまり気にしすぎないようにした。もちろん最終的な志望校決定の際には、冷静に模試の判定を参考にする必要があるが、勉強をしている途中で判定にいちいち一喜一憂しすぎること、それでモチベーションを下げることは得策ではないと思っていたからだ。模試はうまく使うもの、と考えており、数学や英語の記述問題で減点されたところを分析しすることで答案作成のポイントを学んだり、模試でできなかった問題を問題集で類似問題を解き実力をつけるようにした。
参考書・問題集の選び方
英語
高校リード問題集Ⅰ、
Aハイパーレベル1、2
必修英語長文問題精講
合格英単語600
合 格英熟語300
すべて神戸講師会の先生に進めてもらったテキストです
化学
化学の新演習、駿台のテキスト
物理
名門の森
新体系物理
数学
1対1対応の数学
新・スタンダード演習
青チャート
予備校の利用法
僕は自分のペースメーカーとして予備校を利用していた。予備校の予習・復習をきっちりとしていれば自然と学力は上がっていく。逆に、予習をせずに予備校にいくのは時間もお金ももったいないと思う。ある程度自分で勉強を進められる科目は予備校の集団授業で十分だが、僕の英語のように何をやったらいいか分からない状態だったり、苦手意識が強すぎて勉強に取り組むことが困難な場合は、集団授業についていくことは難しいので個別授業でみっちり教えても らうのがいいと思う。
直前期の効果的な勉強法
過去問の演習をさっと行い、自分の弱点(間違えた問題、溶けたものの時間がかかった問題、解き方に不安があった問題)を問題集にもどり、やり直した。過去問はあくまで自分の弱点を探る程度で、過去問演習ばかりを行うのはかける時間に対して得られるものが少ないと思う。また、新しい問題集には手をつけず、今まで使っていたものをやり直すのがいいと思う。
試験本番
会場では周りを見て、頭の良さそうな人をみると合格できなさそうな気になってしまうので、極力周りを気にしないようにした。どうしても目に入ってしまった場合は、必死で勉強している人をみることで落ち着くようにした(自分はここまで必死にやって来たから今さらあせ らなくても大丈夫、と言い聞かせるようにした)。
特に慶應義塾大学薬学部受験本番は、休憩時間はトイレがかなり混んだ。休憩時間終了間際になると、問題配布や持ち物検査があり、指定時間に多少遅れて教室に入っても問題なかったため、あえて間際に滑り込みでトイレに行くようにした。駅からはかなり歩くので、余裕を持って試験会場に向かうことをおすすめする。制服と私服の割合は4対6くらい。受験票に名前を書くところがあるため忘れないように。基本的な問題が多いので、すこしでもつまった問題で時間をかけるより、早く一通り問題を解いてしまう方がいいと思う。時間が余った場合は、難しい問題を解こうとするよりも、解けた問題の見直しをする方が効率 がいいと思う。
この本を読んでいる受験生のみなさんへ
合格するために必要なことは、何よりも「自分で成績を上げていく」という意思だと思います。ただ漫然と予備校に行っても絶対に合格はしません。予備校に行ってただなんとなく授業を受けるのではなく、予備校を使ってしっかり自分で勉強していく、という姿勢が大切です。僕の場合、苦手意識のなかった理系科目は予備校をうまく使い成績を上げることができましたが、英語は予備校の授業を聞くだけで何も力になっていない、身に付いていない状態だったからです。そんな僕が英語を合格レベルまでもっていくことができたのは、神戸講師会で中学文法から徹底的にやり直したからです 。僕が英語が苦手だということを先生方はしっかりと理解してくれており、決して僕を焦らせるようなことを言ったり、課しきたりしませんでした。中学文法から始めてこのままで間に合うのか?と不安になりかけた時、絶妙なタイミングで合格までの最短距離だから、と言ってくれました。そのため焦りを感じすぎることなく、目の前のやるべきことに集中することができ、自然と力をつけていくことができたのだと思います。神戸講師会に通うことで、英語の実力はもちろん、最短で合格に向けて進むことができたと思っています。みなさんも予備校、塾を選ぶ際には、
モチベーションをしっかりと見て声をかけてくれる先生、ゴールまでの道筋をしっかりと把握している先生に指導してもらう ようにしてください。