現役生が入りやすい国公立医学部
2025年08月29日こんにちは。名古屋市営地下鉄東山線本山駅から徒歩2分、名古屋講師会本山校です。名古屋講師会本山校は少人数制の個別指導塾ですが、例年、国公立医学部に合格者を出しています。そこで、今回は現役生でも受かりやすい国公立医学部について紹介していきたいと思います。
目次
現役生が受かりやすい国公立医学部の条件
まず、現役生が受かるやすい国公立医学部の条件ですが、下記の3つがあげられます。
① 偏差値が他の国立医学部に比べ高くない国立医学部
②二次試験の入試科目が少ない国立医学部
③ 二次試験の理科の配点比率が低いまたは含まれない国立医学部
【偏差値が他の国公立医学部に比べ高くない】
当然ですが、偏差値が高いよりは低いほうが合格しやすいため、偏差値が他の国公立医学部に比べ高くない医学部は合格をしやすいといえます。下記は比較的入りやすい国公立医学部とその偏差値です。(偏差値は河合塾のものを参考にしています)
宮崎大学 62.5
福島県立医科大学 62.5
秋田大学 62.5
旭川医科大学 65.0
琉球大学 62.5
島根大学 62.5
富山大学 65.0
群馬大学 62.5
山形大学 62.5
札幌医科大学 62.5
【二次試験の入試科目が少ない大学】
浪人生に比べ、演習にかける時間が少ない現役生にとっては二次試験の入試科目が少ない国立医学部は、入りやすいといえます。例えば、秋田大学医学部は偏差値や共通テストのボーダーが低め、かつ、二次試験の科目数が少ないため現役生が入りやすい医学部といえます。二次試験の配点比率は、英語100 数学100 面接200となっています。また、例年、二次試験の合格最低点が割と高いことを考えると、面接で点数が大幅にひかれているとは考えにくく、秋田大学医学部を受験するからといって個別に面接の対策が必要というわけではありません。
数学も青チャートをしっかりと完成させておけば合格できるレベルの問題が出題されています。
英語は自由英作文が含まれるため、若干、抵抗がある受験生もいるかもしれません。しかし、配点比率が最も高いと考えられる長文の本文は優しめで、難易度が高い語彙も使われていません。これらを総合的に考えると、現役生が合格しやすい大学といます。
【二次試験の理科の配点比率が低いまたは含まれない国立医学部】
理科の配点比率が低いあるいは二次試験にない国立医学部も現役生にとっては入りやすい国立医学部といえます。
名古屋講師会本山校の個別指導では、理科の先取り学習をしている生徒が非常に多いこととも関係がありますが、殆どの高校で理科2科目の学習が終わるのが高3の秋です。秋から演習をしてもなかなか、二次試験対策は間に合いません。そのため、現役生は二次試験に理科が無いほうが合格しやすいと言えます。
ちなみに、進学校の南山女子部や東海、名古屋も理科の進みは遅く、高1の夏休み前に終わるのは三重の高田高校ぐらいと記憶しています。公立高校の場合、ほぼ、秋または初冬に理科の全カリキュラムが終わります。現役合格を目指す受験生は自主的に先取り学習をする必要があります。
【二次試験の入試科目が少なく、理科の配点比率が低い国立医学部】
二次試験の入試科目が少ない国立医学部と理科の配点比率が低い国立医学部が現役生が合格しやすい医学部と紹介してきましたが、この条件を両方満たしている大学として、秋田大学以外にも宮崎大学、徳島大学、島根大学、弘前大学、旭川医科大学などがあげられます。これらの大学の二次試験の入試科目は英語と数学の2科目となっています。(入試科目は変更される可能性があるため、必ず、大学のHPで毎年確認するようにしましょう。)
現役生が合格しやすい国立医学部とその特徴
福島県立医科大学
東日本大震災直後、その影響もあり、福島県立医科大学は偏差値が著しく低下しました。その影響が今もあり、関東圏から近く、新幹線も通じている県にあるにも関わらず、合格しやすい偏差値となっています。
旭川医科大学
偏差値と共通テストのボーダーが国公立の中で最低。また二次試験の科目も英語と数学のみ。そのため、理科2科目を二次試験レベルまで演習する必要がなく、入りやすい国公立医学部といえるでしょう。基本的に、関東圏から遠くなればなるほど、住環境が大変な地域ほど偏差値がさほど高くない傾向があり、入りやすい国立医学部といえます。
その他特徴的な配点比率の国立医学部
現役生にとって入りやすい国立医学部を紹介しましたが、ここで、特徴的な配点比率の国立医学部を紹介しておきます。現役生にとって理科2科目を二次試験で高得点が狙えるところまで演習するのはスケジュール的に大変であることをお話してきました。一方で、特に物理は点数が安定してしまえば高得点を取り続けられる科目であり、理科が得点源という現役生も中にはいます。自身の強みや共通テストの結果をふまえ、志望校を選択してほしいと思います。
徳島大学医学部
共通テストの配点比率が他大学に比べ特徴的です。共通テストの国語の配点比率が低く、理科の配点が数学の1.5倍、英語と理科が得意な受験生は徳島大学医学部が入りやすいといえるでしょう。ポイントは、共通テストの理科の配点比率は数学の1.5倍ですが、二次試験で理科は課せられません。国語が苦手で、共通テストであれば理科の高得点を狙える受験生にとっては入りやすい国立医学部といえます。
群馬大学医学部
群馬大学医学部は、二次試験の科目が数学・理科・小論文のため、英語が苦手でも合格できる国立医学部です。また、二次試験の配点比率が高いため、共通テストで失敗しても数学と理科が得意であれば挽回ができ、合格することが可能といえます。
まとめ
今回は、名古屋講師会本山校の個別指導を受けている受験生の中でも志望者が多い国立医学部の入試についてお話しました。実は医学部入試は私大医学部よりも国立医学部の方が様々な入試パターンがあり特徴的です。私大医学部入試も、近年は藤田医科大学のように記述式問題が出題されるなど個性がでてきました。また、臨床医を育てる大学か、研究医を育てる大学化により入試問題に傾向があるのは事実ですが、それでも国立ほど入試科目や配点比率に特徴的な大学は少ない傾向にあります。
なお、今回紹介した入試方式が今後、継続されるとは限りません。入試方式に変更点がないか、必ず、志望校の公式ホームページで確認するようにしましょう。
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名古屋講師会は、愛知県名古屋市の本山で個別指導塾を運営しています。
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勉強が苦手な生徒の成績を飛躍的に上げたいという思いから設立された塾であり、
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この記事の監修

名古屋講師会 教務部長浅木真理
大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。