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第10章 成績の上げ方【大学受験英語の戦略と勉強法】

★宮迫君と蛍原君、どっちの成績が理想?

宮迫君と蛍原君、2人の生徒がいます。
宮迫君の英、数、国、理、社の偏差値は、
英語 52
数学 52
国語 52
理科 52
社会 52
平均した5教科の総合偏差値は52。

蛍原君の英、数、国、理、社の偏差値は、
英語 65.3
数学 43.1
国語 48.9
理科 45.2
社会 46.3
平均した5教科の総合偏差値は49.7。
宮迫君と蛍原君、どっちの成績が理想でしょうか?

正解は蛍原君です。
一見、5教科の総合偏差値が高い宮迫君の成績の方が、理想に見えます。
でも実は、理想的なのは平均偏差値が49.7の蛍原君。
「そんなわけない。総合偏差値が高いんだから、宮迫君の方が理想的に決まっている!」
「蛍原君は偏差値50を切っている教科が4つもあるんだから、現状は厳しいはずだ!」
と思う人もいるでしょう。
確かに宮迫君の成績は総合偏差値で蛍原君より上です。
宮迫君と蛍原君が同じ学校なら、模試の学内順位も宮迫君が上です。
でも、入試に合格するという観点から考えると、蛍原君の成績の方が理想的です。
それは・・・・・
1 入試の合否を左右する最重要科目英語の偏差値が高い
2 後から英語以外の科目の偏差値を上げることができる
3 自信を持って勉強できる
という3つのメリットが蛍原君にはあるからです。

★入試の合否を左右する最重要科目英語の偏差値が高いことは有利である!

まず、蛍原君の成績のメリット①について説明をします。
ほぼ、100%の受験生が英語を入試科目にしなければいけません。
絶対に必要ということです。
また、英語は入試における配点が高い科目です。
特に私大文系学部を志望する受験生の英語の配点は、かなり高くなります。
英語ができれば、入試に成功する可能性は飛躍的に高くなります。
逆に、英語ができなければ、入試に失敗する可能性は高くなります。
だから、英語の偏差値が高い蛍原君は、入試に合格するという観点から考えると、英語の偏差値が低い宮迫君より理想的なんです。

★英語の高い偏差値は他教科の偏差値を押し上げる!

次に、蛍原君の成績のメリット②の、後から英語以外の科目の偏差値を上げることができる、について。

成績を上げるには技術が必要です。
根性ややる気だけでは上がりません。
逆に、成績を上げる技術を知っていれば、やる気や根性がなくても、
淡々と、その技術を実行するだけで成績は上がります。

蛍原君は英語の偏差値65にする技術を知っています。
そして、英語の偏差値を上げる技術と、他教科の偏差値を上げる技術の原則は同じです。
つまり、蛍原君は、英語以外の科目についても、偏差値を上げる技術を知っています。
そして、英語に余裕があるこれからは、英語以外の科目に力を入れていきます。
成績を上げる技術の原則は既に習得済みなので、ただ淡々と、着実に、成績を上げる技術を英語以外の科目で実行することができます。
苦しまず、迷わずに、気持ちをすり減らすことなく。
その結果、英語の高い偏差値に他の科目の偏差値も追いついて上がってきます。(成績を上げる技術については後から詳しく説明していきます。)
一方で、5科目の偏差値が全て52の宮蛍君は、偏差値を上げる技術を知りません。
これから、偏差値を上げる技術を習得しなければいけません。
これを読んでいるみなさんにも経験があると思います。
もちろん僕も経験があることですが、成績の上げ方、正しい勉強法が分からないときは、勉強は全く進みません。
やり方が分からないのだから当たり前ですが。
宮迫君はこれから試行錯誤をして、正しいやり方を知ってから、初めて正しい勉強をすることができます。
宮迫君が試行錯誤をして悩んでいる間に、蛍原君はぐんぐん英語以外の科目の偏差値を上げていきます。
そして、総合偏差値でも宮迫君を追い抜きます。
だから、宮迫君より蛍原君の成績の方が理想的なんです。

★英語の高い偏差値は自信をつけさせてくれる

最後に、蛍原君の成績のメリット③の自信を持って勉強できる、について。
蛍原君の英語の偏差値は65。
65という数字自体が自信を持っていい数字です。
また、1つの科目の成績の上げ方を知っていることを証明する数字です。
だから、他の科目の成績の上げ方も知っているという自信がつきます。
また、英語は学校の授業で最も授業時間数が多い科目なので、英語の偏差値が65の蛍原君は、学校の授業で活躍できます。
同級生にも実力が最も認められやすい科目です。これでもっと、自信がつきます。
そして、英語は入試において最重要科目です。
合格に近いという自信がさらにつきます。
こんな理由で、蛍原君は、自信をつけることができます。
不安にならずに、効率良く、淡々と勉強ができます。

一方で、これといって自信を持てる偏差値の科目がない宮迫君。
彼は不安を抱きながら勉強をします。
まんべんなく、偏差値が52~53では自信がつきません。
この状況では、「俺はできるかなぁ?ひょっとしたらできないかもしれない。」と考えてしまいます。
1科目でも秀でていないと、自信は持てません。
総合的にまんべんなく、そつなくできていても、自信をつけるという観点からすると無意味です。
そして、自信を持てずにイライラしたり、不安を抱いてしましいます。
そういう状態で何かに取り組むと、どんな結果になるでしょうか?
集中力をなくしてしまってい、本来の能力を発揮できません。
誤った判断をしがちです。頭の回転もにぶりがちです。
だから、宮迫君は暗記をしていても、いまいち頭に入りません。
勉強時間が同じでも、蛍原君よりはかどりません。

また、蛍原君の成績は一度成績が下がっても、復活、立て直しがしやすい成績です。
1回、成績が急激に上がると、成績が少し落ちたり、スランプになることがあります。
でも、1科目でも急激に成績を上げられたという自信はなかなか消えません。
この時に、「やり方が間違っていただけで、俺は絶対にできる。」と考えることができます。
こういう理由で、自信を持って勉強できる蛍原君の成績は宮迫君より理想的なんです。

★成績を上げる時は1科目のみに集中すること!

宮迫君と蛍原君の成績について長々と説明をしましたが、僕が言いたかったのは、
【成績を上げるには、まんべんなく偏差値を上げるのではなく、成績を上げるために、自信をつけるために、まず1科目の偏差値を急激に上げることが必要】ということ。
1科目のみに力を集中させるんだから、5科目の成績をまんべんなく上げるより楽な作業です。
ユニクロ作戦です。
僕は、成績が落ちはじめてきている灘中、灘高生にも、
「今は1科目だけ、集中して勉強しなさい。」と言います。
偏差値が低い生徒だけに1科目から勉強を始めようと言うわけではありません。
そしてこの1科目は英語を選択するのがベストでしょう。
これは、絶対に英語でなければいけないわけではありません。
ただ、英語は入試で絶対に必要な科目で、配点も高い科目です。
また、才能がいらない科目なので、成績が上がらない科目ではありません。
正しいやり方で勉強すれば、必ず成績はあがります。努力は報わます。
また、学校の授業時間も多いため、
英語ができると、学校で目立つことができ、自信になります。
こういう理由で、最初に取りかかる1科目は英語にするのがベストでしょう。

これは、「これからの時代は英語が話せた方が良い。」とか、「国際社会に取り残されないために。」とか、
そんな大きなことを言っているのではなくて、入試という観点からすれば、英語を選ぶのが得というだけです。

★Coffee break 自信について

話はそれますが、自信をつけることについて色々と説明をしたので、僕の友人の話をします。僕の友人を見て、司法試験などの難関国家試験に挑戦するのは、有名私立中学に通っていたやつが多い。彼らは有名中学に入ったけれども、後に落ちこぼれて、大学は平均レベルの私立大学に行きました。それでも彼らが難関国家試験に挑戦するのは、昔の成功体験(小学校の時に勉強でずっと褒められていたこと)が「俺はできるんだ!」と思わせているからでしょう。もちろん、もとの頭は僕よりいいんだろうけど。僕の周りだけを見ても、やっぱり1科目でも秀でること。自信を持つことはその後の原動力になるということが分かります。

★英語の偏差値の伸び方

英語は正しい勉強法で勉強を始めても、数字で成績が上がったことを確認できるようになるまでに、時間がかかります。そして当然、今までの、借金が大きいほど、数字は出にくくなります。
だからこそ、焦らず、しっかりとやっていくことが大切。
借金を返してスイッチが入ってからは、加速がついて成績はグングンのびていきます。
目安としては、手ごたえを感じるには2週間から1カ月。
数字に出るのに最低3ヶ月。借金が少なければこれより短くなります。
うちでは、3ヶ月で成績が上がったことを数字で確認できる生徒も多くいます。
でも普通は、半年はみておいたほうがいいでしょう。
この期間を過ぎて英語の偏差値が大幅に上がると、自信がつき、他の科目も後から上がる例が多くあります。
他の科目の偏差値が上がっていなくても、英語の偏差値が上がった時点で偏差値にして5以上の差がライバルとついています。
90%以上の受験生は無駄なことをしています。
一切回り道をせずに済むわけですから、ゴールは遠くても、見えてきています。
まず、英語の偏差値をのばすことに集中。
その時、すぐ数字に出なくても、手ごたえがつかめていれば大丈夫。
焦らないように。すぐ数字に出ないのは自分だけではありません。
また、偏差値は一度急激に上がると、また少し下がることが多くあります。
一度大幅に上がって、少し下がり、また上がって少し下がる。
これの繰り返しで最終的に、大幅に成績があがります。
一度上がって下がったからといって、1回きりの奇跡であったと落ち込まないように。

続きはこちら:第十一章 受験勉強を不完全燃焼で終わらせないために

この記事の監修

 名古屋講師会_浅木真里

株式会社神戸講師会 教務部長浅木真理

大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。

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