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2024年1月13・14実施、共通テストの分析

2024年01月31日

2024年1月13日と14日に、4年目となる共通テストが実施されました。センター試験に比べればまだまだ歴史は浅いですが、だんだんと出題傾向が固まってきました。対策法も確立されつつあります。

今回の記事では2024年度の共通テストの分析や次年度に向けた対策法について紹介していきたいと思います。

2024年1月実施共通テスト全体の分析

 まずは全体の分析についてです。大手予備校である河合塾が発表した受験生の自己採点結果を表にして紹介したいと思います。

 2024年2023年
5教科7科目文系536530
5教科7科目理系556548
5教科6科目494485

※5教科7科目文系: 英語・数学(2科目)・国語・理科(1科目)・地歴公民(2科目)受験者
※5教科7科目理系: 英語・数学(2科目)・国語・理科(2科目)・地歴公民(1科目)受験者
※5教科6科目: 英語・数学(2科目)・国語・理科(1科目)・地歴公民(1科目)受験者

 上記が2024年度の文理別の平均点となっています。中間発表の点数ですから、確定ではありませんが、文系、理系ともに前年と比べて平均点はほぼ横ばい~微増となっています。全科目を通して難易度や出題傾向に前年と比べて大きな変更はありませんでした。共通テストとしての方針が安定してきたためだと思われます。センター試験に比べ、表現力、思考力が試されるような出題が多く、表面的な理解だけではなく本質的に理解することが求められました。

 そのほかの特徴としては複数の資料からの読み取り問題が出題されたことや、SDGsや成人年齢の引き下げといったような時事的トピックが問題として出題されたことが挙げられます。教科書の内容を定着させることを前提に、知識をいかに使えるかで得点できる試験となっていました。これぞ、共通テストの特徴です。

英語(リーディング)の講評

ここからは科目別に分析を行っていきます。まずは英語のリーディングについてです。

大問分野
1案内文の読解
2チラシ、レビューの読解
3ブログ、記事の読解
4複数資料の読解
5物語文の読解
6論説文、スライドの読解

 上記が2024年の共通テストの出題分野です。全問読解問題となっていて、シチュエーションがそれぞれ異なっています。2024年の平均は51.54点となっており、前年の53.81点とほぼ変わりはありませんでした。

 大問1は国際交流イベントと旅行ツアーに関する案内文の読解でした。昨年とほぼ同じような内容の出題でしたが、文量がやや増えています。ただし語彙の難易度や設問数は変わっていないので、昨年とほぼ同じ時間で解ききってほしい問題でした。

 大問2は学校クラブへの勧誘チラシと海外旅行保険に関するレビューを読解する問題でした。よくある内容一致問題だけでなく、文章内に書かれていない内容を選ばせるような問題も出題されていました。出題文だけでなく選択肢も一つ一つ吟味する必要があるので文量以上に時間がかかったのではないでしょうか。

 大問3はブログと学校新聞についての読解問題です。適切なイラストを選択する問題や、問題文の内容から回答を推測する必要がある問題が出題されました。英文を日本語に変換する能力だけでなく、内容を理解して判断する能力も必要な問題です。

 大問4は記事とその内容に関するアンケートの結果を読み、それらに対するディスカッション資料の穴埋めをする問題となっています。情報量が多いにも関わらず、丁寧に処理していかなければならないため語彙に対して難易度は高くなっています。

大問5は昨年と同様に物語文が出題されました。物語文の内容をまとめたメモの穴埋めをする出題となっています。話の大まかな流れと細かい情報の整理をする必要があります。

大問6は論説文とプレゼンテーションのスライドの穴埋めが出題されました。論説文とは言っても一般的な国公立大学の二次試験とは形式が大きく違いました。各パラグラフの内容を簡潔にまとめる語句を選ばせたり、文中の語句を説明するのに最も適切な例を選ばせたりする問題でした。いずれも問題文の内容を正確に理解しなければなりません。一部専門的な内容もあり、やや難易度は高い問題でした。

全体として、文章の内容を理解するだけでなく、複数の情報源から要点のみを読み取り、まとめる力が求められています。試験時間80分に対して全体の語数も約6,200語と非常に多く、スピードが高得点に直結します。スピードを上げるためには単語、イディオムを多く覚えるだけでなく、処理速度を上げる必要があります。処理速度を上げるためには、とにかく基本的な力をしっかりと身に着けることです。また、英語のまま理解し、英語のままアウトプットするぐらいの力が理想です。特にパラグラフの要約などでは日本語を経由して解こうとするとかなり時間がかかってしまうので、日ごろから英語のみで問題を処理できるようにしましょう。

英語(リスニング)の講評

大問分野
1短い文章を聞き、内容に合致する文章、絵を選択する
2短い会話文を聞き、内容に合致する絵を選択する
3短い会話文を聞き、問題文の質問に答える
4長い会話文を聞き、並び替え、穴埋めを行う
選択肢に関する文章を聞き、各選択肢を比較する
5講義を聞き、設問に解答する
6長い会話や議論を聞き、内容に関する問題に解答する

 こちらがリスニングの出題分野となっています。例年と同じく1回だけ音声が再生される問題と2回再生される問題があるため要注意です。平均点は67.24点で、前年が62.35点であることを考えるとやや易化しているといえます。

 大問1は1文程度の短い文章を聞き、その内容に合致する文章や絵を選択する問題です。センター試験でも出題されているような問題ですから、過去問は豊富にあります。リスニングの中では簡単な問題なのでなるべく全問正解したいですね。

 大問2は短い会話文を聞き、内容に合う絵を選択します。会話は男女が2回ずつ、計4回話されます。こちらも比較的簡単なので得点源としたい大問です。

 大問3では問題文でシチュエーションが説明され、そこで人物がなにをしているか、何をする可能性が最も高いかを解答します。男女が2~3回会話するのですが、問題文は1回しか放送されないので確実に聞き取る力が必要です。

 大問4からは難易度が高くなり、長い会話や文章を聞いたあとに絵の並び替えや最も適している選択肢を解答します。問題文もやや長くなるため、音声が流れる前に設問の内容をある程度整理しておくと解きやすくなります。

 大問5では講義に関するワークシートの穴埋め問題に加え、講義の内容と問題文のグラフからわかることとして最も適切な選択肢を選ぶという問題が出題されました。前年に比べてワークシートが簡潔になっており、文章から内容を予測することが難しくなっています。問題文も一度しか放送されないため、差がつく大問です。

 大問6では議論を聞き、だれがどのような意見を持っていたか、話者の根拠となる図を選択する問題が出題されています。放送される文の全体に解答するためのヒントがちりばめられており、全編を通して正確にリスニングすることが求められる大問となっています。

 全体として、リーディングと同じように情報をまとめる力が求められています。しかしそのためには高いリスニング能力を持っていることが前提です。特に後半は問題文が一度しか放送されないので能力の差は顕著に点数に現れることが予想されます。リスニング能力は特に日々の積み重ねが重要であるため、早めに演習を開始しましょう。リスニングは何日かに一回まとめて勉強するよりも毎日少しずつ勉強するのがおすすめです。

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この記事の監修

 名古屋講師会_浅木真里

株式会社神戸講師会 教務部長浅木真理

大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。

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