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現役の筑波大学医学部生へのインタビュー②

2024年01月10日

併願校や浪人をしたかなど、受験までの道ノリを教えてください。

 僕は1浪していて、現役の時は前期で富山大学医学部、後期は福島県立医科大学で併願校として北里大学医学部と自治医科大学を受験しました。どの大学に関しても志望校対策が不十分だったというより、完全な実力不足ですべて不合格となってしまいました。そこから予備校で1年間浪人をし、筑波大学医学群の推薦入試を受験して合格しました。試験が11月に行われたので1浪目では併願校は特に受験していないのですが、推薦入試が不合格だったら前期では医学部以外の大学も受験することを検討していました。

医学部を目指す受験生の保護者の方へメッセージをお願いします

 受験生の時に両親にしてもらってありがたかったことは「適度に無関心」なことです。向こうからあれこれと詮索はしてこないけど、こちらが話したいときには黙って聞いてくれる、そんな感じがとてもありがたかったです。特に僕は勉強したことを親に語り、そこで自分がちゃんと理解できているかどうかを確かめていたので興味がないであろう話を延々としてもずっと聞いてくれていたのは成績の向上にもつながったと思います。

医学部を目指す現役生にメッセージをお願いします

  医学部受験は面接、小論文など対策すべきことが多いだけでなく共通テスト、二次試験とミスが許されない試験が続くので非常につらいです。医学部受験を突破してからも試験は続き、まさしく茨の道といえます。しかし、道中で得られる経験、仲間はとても貴重で、それだけでも医学部に入った価値が十二分にあります。不安な時もあるかと思いますが、そんなときこそ目の前のことをコツコツとやっていけば、道は開けてくると思います。

役にたった勉強法、受験に使用した参考書など

英語

 英語に関してはまず、単語の記憶を優先させました。高校と予備校までの登校時間が1時間ほどかかったので、その間はずっと単語帳を見ていました。使用していたのはシステム英単語と鉄壁です。夏ごろにシステム英単語を完璧にできたのでレベルを上げて鉄壁も使用していましたが、こっちに関しては正直やってもやらなくてもよかったかなと感じます。志望大学の英語がそこまで難しくなければ他の暗記系科目をやった方がいいかと思います。

おすすめの勉強法としては、1日目に単語帳の1章を、2日目には1章と2章を、3日目には2章と3章を…といったように、前日にやった領域を復習しつつ、新しい章を記憶するという方法をとっていました。この勉強法は英単語に限らず、暗記系の科目すべてに応用できるので非常におすすめです。

 単語と並行しつつ勉強していたのが文法です。文法に関してはPower Stageという文法問題集で勉強していました。問題集を何週もして、間違えた問題には印をつけて特に重点的に勉強するというやり方ですね。周りではNext Stageを使っていた人が多かった記憶があります。正直、文法書に限らず問題集は有名なものだったらどれを使ってもほとんど同じかと思います。一番やってはいけないと思うのはコロコロと問題集を変えること。1冊「これだ!」と決めて完璧にするのが重要です。

 長文に関してですが、授業で扱った長文と大学の過去問以外には特に勉強していませんでした。文法と英単語さえしっかりしていれば基本的には十分対処できるかと思います。論述対策として、自分が書いた答案を先生や友達に見てもらったりはしていました。論述や和訳問題は特に自分では気づかない間違いが多くあると思うので他の人に見てもらうことを強く薦めます。余裕がある人や医科単科大学を受験する予定の人は医学単語や医療系のテーマを扱った長文も勉強しておくといいと思います。

浅木より・・・文法をしっかりとマスターしていたので、こなす長文の数が少なくて済んだケースですね!やはり受験英語はとにかく文法です!

数学

 恥ずかしながら、数学はかなりの苦手科目でした。そのため受験生活を通して一番時間を割いた科目かと思います。

 最初は4STEPで基礎から始めました。数学が苦手なら*マークの問題だけでも演習することをおすすめします。4STEPで基礎を完成させたら、次に標準レベルの問題集として、駿台受験シリーズの理系標準問題集を解いていました。とてもちょうどよい難易度で、こちらも4STEPの次にやる問題集としては非常におすすめです。Focus Goldも類似問題を探すときなどに使っていました。ある程度基礎ができる人なら網羅性が高いFocus Goldや青チャートから始めるのも非常に良いかと思います。

 志望校の候補として考えていた大学の数学が非常に難しいこともあり、応用~発展的な問題集にも挑戦しました。使用していた問題集は「理系数学の良問プラチカ」と「やさしい理系数学」です。難しい問題が多いですが、良問が多いので思考力が養われたかと思います。一度考え込んでしまうと際限なく時間を使ってしまうので、あと何分考えて分からなかったら答えを見る、と決めて解いていました。

 また、これらの問題集以外に解いていたのが「大学への数学」です。大学への数学とは高校数学をテーマとした月刊誌で、毎月単元ごとに特集が組まれて幅広いレベルの問題が掲載されています。大学への数学の巻末には「学力コンテスト」という創作問題が掲載されていて、答案を作成して応募することで添削してもらうことができます。成績優秀者は本誌に名前が載るので、名前の掲載を目指していました。結局名前は載らなかったのですが、モチベーションのアップには役立っていたと思います。

 そのほかにも数学に関しては模試で解けなかった問題や、自分が特に苦手な領域の問題は切り取ってノートにまとめていました。定期的に振り返ることで自分の苦手分野のみを振り返ることができますし、以前解けなかった問題が解けるようになることで実力の伸びも実感することができました。

国語

 国語はセンター試験でしか使わなかったので、センター対策のみをしていました。主に時間を割いていたのは古文、漢文ですね。古文では古文単語を、漢文では句形をスキマ時間で暗記していました。古典は知識さえつければ比較的安定して点数が取れると思います。僕は国語では85%~90%を目標としていたので、古典で満点に近い点数を取り、現代文では多少点数を落としても良いようにしていました。

現代文は過去問を解く以外には特に対策をしていませんでした。正直、現代文は勉強しても実力が伸びた実感があまりなく、有効な勉強法も見つけることはできなかったです。唯一のコツとしては古典でなるべく時間を余らせて、現代文になるべく多くの時間をさけるようにすることかと思います。

センター試験(共通テスト)の国語は初日の 2科目目に実施されるので、思ったよりも点数が取れないとかなりメンタル的にダメージを負ってしまいます。比較的安定する古典はなるべく完璧にして、最悪現代文は取れなくてもいいぐらいの気持ちで臨むと落ち込みも少ないかと思います。

浅木より・・・古典は知識をつければ安定して得点できるというのはまさにそのとおりです。現代文よりも安定して得点することができます。今後、国公立受験者がどの程度古典をしあげればよいか記事にする予定です!

化学

化学は一番得意で、一番勉強していて楽しい科目でした。そのため化学の勉強は苦手科目の勉強の後にご褒美的な感じでするようにしていました。

 使用していた問題集は「重要問題集」と「化学の新演習」です。重要問題集は学校で配布された問題集だったのですが、基礎から応用レベルまでの問題が掲載されているのでとても良かった印象です。重要問題集を2周ほどした後は、発展レベルの問題として化学の新演習で勉強していました。歴史ある問題集だけあって解説もわかりやすかったです。化学の新演習を完璧にしておけばほとんどの大学の対策は完璧になるかと思います。 

 あとは無機化学の対策として「福間の無機化学の講義」を電車の中で読んでいました。無機化学は知っているか知っていないかの勝負なのでインプットがとても重要です。私立医学部ではかなりマニアックな知識が聞かれることもあるのでスキマ時間で対策しておくと差をつけることができると思います。

 医学部の中には問題量がかなり多く、てきぱきと処理をしないと解き終わらないようなタイプの大学もあります。理科2科目が一気に実施されるパターンもよくあるので、そういった大学を受験することも考えて日々の演習の中から時間を意識するようにしていました。答え合わせをする際にも正解不正解だけでなく、過程に無駄はないかという点まで考えるようにしていました。

浅木より・・・重要問題集と新演習は受験生の定番。講師会でも使っています!

生物

 生物も割と得意な方で、好きな科目だったので苦手科目と同じ日に勉強するようにしていました。

 使用していた問題集は重要問題集と駿台文庫の理系標準問題集 生物です。高校1~2年生の時にはリードαという問題集も使っていました。リードαは基礎固めにはかなりいいと思うのでおすすめです。

 標準~応用レベルの問題は重要問題集と理系標準問題集で充分網羅できるかと思います。生物は標準レベルの問題を多く解き、基礎知識や考察のやり方をしっかりと身に着けることができれば発展レベルの問題もある程度解くことができると思います。

 医学部の生物というと体内環境や遺伝といったように医学とも関係のある単元が出題されていることが多いですね。なので、医科単科大学や医学部のみの入試問題が用意されているような大学ではこの2つの単元はかなり重点的に勉強していた方がよいでしょう。大学間で似たテーマの出題がされることもたまにあるため、演習量を積むことで解きやすくなると思います。生物の知識は医学部に入ってからのテストでも一部使うので、完璧にしておいて損はありません。

 また、生物の点数を伸ばすコツは論述対策にあると思います。英語の論述と同じく、論述問題は自分ひとりではなかなか間違いに気づきにくいので他の人に答案を見てもらうのがおすすめです。

地理

 地理は結構苦手な科目でした。僕は最初地理を暗記科目だと思い、暗記だけで乗り切ろうとしていたのですが、それだとなかなか点数が伸びませんでした。そこでただ丸暗記するのではなく、物事や現象の裏にある原因まで理解するようにしました。そうしたらだんだんと成績が伸びてきて、最終的には一年で20点ほど点数を伸ばすことができました。時間に余裕があれば資料集の写真なども見るとより理解しやすくなるのではないかと思います。ちゃんと理解できれば地理はかなり面白い教科だと思います。

 使用していた参考書は「地理Bの点数が面白いほどとれる本」、「センター試験地理B 超重要問題の解き方」です。面白いほど取れる本は電車の中で見ていました。会話形式なので読みやすく、頭にも残りやすかったです。超重要問題の解き方は各分野の要点と練習問題が一体化した参考書です。ある程度基礎知識がある人なら最初からこの参考書から入ってもいいかもしれませんね。そのほか、問題集として河合塾のセンター試験総合問題集を使っていました。

面接、小論文

 筑波大学は面接が点数化されるので、対策は早めからしていました。予備校や高校の先生にお願いし、模擬面接で練習をしていました。医師を目指した理由や高校生活はどうだったか、浪人して得られたことなど、聞かれそうな質問に対しての解答はスラスラと答えられるようにしていました。

 他には併願校対策としてグループディスカッションの練習もしていました。予備校には医学部志望の学生が多くいましたので、その方たちと練習していました。なかなか最初はうまくいかないので、グループディスカッションが行われる大学を受験する際には練習しておいた方がいいかと思います。

 参考書としては「医学部の面接」という本を読んでいました。医学部の面接でよく聞かれるテーマとその解答例が掲載されている本で、それぞれのテーマに対して自分だったらどのように解答するかを考えていました。倫理的なテーマに対しては模範解答を丸暗記するのではなく、自分の意見を持っておいた方がよいかと思います。新聞やニュースのトピックを自分で吟味するクセをつけておくと良い面接対策になると思います。

 小論文に関してはそこまで対策していませんでした。予備校で小論文の添削課題があったのでそちらをやっていたぐらいですね。こちらに関しても社会的なトピックに対して自分で考える習慣をつけておくのが良い対策になると思います。

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この記事の監修

 名古屋講師会_浅木真里

株式会社神戸講師会 教務部長浅木真理

大学受験指導歴19年、名古屋講師会創業時より医学部受験、難関大学受験のカリキュラム作成を担当。
数多くの生徒を難関大、医学部に合格させてきた講師会で、学習支援をしてきた受験生とその保護者は1000人超。

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